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 残った競技の全てが決勝戦を迎え、2−Bはほとんどの競技に出場していた。
 この時点で総合優勝は貰ったも同然だ。
 長かった戦いの時間もそろそろ終わりになる。

第39話 B組の闘い9 <<雄二>>


 今サッカーでは3位決定戦が行われている。
 コートが2つあるのだが決勝は3位決定戦が終わってからということになっている。
 相手は予想通り3−F。お互いベストメンバーで勝負をするための時間稼ぎらしい。
 こっちにとっては有利な条件だ。
 他の競技はどうなっているのだろう……。

CASE1 バスケ <<健吾>>

「うてっ。高槻!!」
「え〜、3ポイントなんて無理だって……」
 そういいながら俺はシュートをうった。

ゴンッ

「やっぱ駄目じゃん」
 だが味方がリバウンドを取ってシュート。あっさりと決まる。
 自分側のコートに戻りながらシュートを決めた奴が言う。
「こういう作戦なんだよ」
「作戦なら事前に言っとけ」
「まぁいいじゃねぇか。あと5分、気楽にやろうぜ」
「そうだな、勝ち確定だしな」
 スコアは既に99−48。5分で逆転は不可能だ。

「でぃ〜ふぇんす、でぃ〜ふぇんす」
 俺は適当に手を広げて相手の攻撃に備えた。

「高槻……やる気が感じられんぞ……」
「やる気ねぇもん。結局俺ほとんど活躍してねぇじゃん」
「じゃあ、ラストに見せ場をやるよ」
「マジか!?」
「マジマジ。お遊びならやってもいいだろ……」

 相手からボールをカットし俺はまっすぐ相手ゴールに向かってドリブルした。
「よし!! いいぞ!! 来い!!」
「おおっ!!」
 俺は味方が用意した急造人間ジャンプ台に足をかけた。
「いっけぇーーー!!」
 仲間達は腕を全力で振り上げ俺を上空へと飛ばす。
 た、たけぇ。俺、飛んでる!?
 ゴールのリングが下に見える。そのままボールを持ってリングにたたきつけた。
「オラァ!!」

ピィーーーー

「やったな、最高の見せ場だったろ?」
「マジすげぇ。ダンク最高!!」
 俺はこの感動を忘れない……ビバ!! ダンク!!

―― 高槻健吾 バスケ 決勝 VS 3―C戦 勝利 10ポイント獲得 ――


CASE2 野球 <<斉藤>>

 1回裏。得点は既に9−0。勝利は目前だ
「有香。決めてきちゃって」
「うん、最後くらい全力でいってくる」
 私はバッターボックスに向かった。
 あれ以来私はボールに触れていないかもしれない。
 ライトでずっと体力を回復させていた。
 ここで全力を出しても宴会には普通の状態で参加できる。

 藤木君……約束守ったよ……

 相手の投球は遅すぎる。よくこの投球で決勝まで来れたものだ……。
 初球をよく見てボールの速度を再確認。
「ストラーイク」
 よし!! やれる!!
 第2球、同じコースに来たボールを渾身の力で叩いた。

カァァァン!!
 打球の行方なんか見るまでもない。

「ホームラン!!」

 ダイヤモンドをまわっていて思った。
 いろいろあったけど……楽しかったな……

 ホームベースを終了の合図のように踏む。
「ゲームセット!!」

―― 斉藤有香&井上春香 野球 決勝 VS 2−C戦 コールド勝ち 10ポイント獲得 ――


CASE3 バレー <<智樹>>

 ああ……やっぱり駄目だったか……
 まぁバスケも勝ったみたいだし、総合優勝は確定だな。
 サッカーは手を抜いてもよくなったけど……全力で遊ぶだろうな……。
 それがB組らしいといえばらしいけどね……。
 さぁ各スポーツの結果確認にでも行くか……

―― バレー 決勝 VS 3―F戦 敗退 5ポイント獲得 ――



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