残った競技の全てが決勝戦を迎え、2−Bはほとんどの競技に出場していた。 この時点で総合優勝は貰ったも同然だ。 長かった戦いの時間もそろそろ終わりになる。 今サッカーでは3位決定戦が行われている。 コートが2つあるのだが決勝は3位決定戦が終わってからということになっている。 相手は予想通り3−F。お互いベストメンバーで勝負をするための時間稼ぎらしい。 こっちにとっては有利な条件だ。 他の競技はどうなっているのだろう……。 CASE1 バスケ <<健吾>> 「うてっ。高槻!!」 「え〜、3ポイントなんて無理だって……」 そういいながら俺はシュートをうった。 ゴンッ 「やっぱ駄目じゃん」 だが味方がリバウンドを取ってシュート。あっさりと決まる。 自分側のコートに戻りながらシュートを決めた奴が言う。 「こういう作戦なんだよ」 「作戦なら事前に言っとけ」 「まぁいいじゃねぇか。あと5分、気楽にやろうぜ」 「そうだな、勝ち確定だしな」 スコアは既に99−48。5分で逆転は不可能だ。 「でぃ〜ふぇんす、でぃ〜ふぇんす」 俺は適当に手を広げて相手の攻撃に備えた。 「高槻……やる気が感じられんぞ……」 「やる気ねぇもん。結局俺ほとんど活躍してねぇじゃん」 「じゃあ、ラストに見せ場をやるよ」 「マジか!?」 「マジマジ。お遊びならやってもいいだろ……」 相手からボールをカットし俺はまっすぐ相手ゴールに向かってドリブルした。 「よし!! いいぞ!! 来い!!」 「おおっ!!」 俺は味方が用意した急造人間ジャンプ台に足をかけた。 「いっけぇーーー!!」 仲間達は腕を全力で振り上げ俺を上空へと飛ばす。 た、たけぇ。俺、飛んでる!? ゴールのリングが下に見える。そのままボールを持ってリングにたたきつけた。 「オラァ!!」 ピィーーーー 「やったな、最高の見せ場だったろ?」 「マジすげぇ。ダンク最高!!」 俺はこの感動を忘れない……ビバ!! ダンク!! ―― 高槻健吾 バスケ 決勝 VS 3―C戦 勝利 10ポイント獲得 ―― CASE2 野球 <<斉藤>> 1回裏。得点は既に9−0。勝利は目前だ 「有香。決めてきちゃって」 「うん、最後くらい全力でいってくる」 私はバッターボックスに向かった。 あれ以来私はボールに触れていないかもしれない。 ライトでずっと体力を回復させていた。 ここで全力を出しても宴会には普通の状態で参加できる。 藤木君……約束守ったよ…… 相手の投球は遅すぎる。よくこの投球で決勝まで来れたものだ……。 初球をよく見てボールの速度を再確認。 「ストラーイク」 よし!! やれる!! 第2球、同じコースに来たボールを渾身の力で叩いた。 カァァァン!! 打球の行方なんか見るまでもない。 「ホームラン!!」 ダイヤモンドをまわっていて思った。 いろいろあったけど……楽しかったな…… ホームベースを終了の合図のように踏む。 「ゲームセット!!」 ―― 斉藤有香&井上春香 野球 決勝 VS 2−C戦 コールド勝ち 10ポイント獲得 ―― CASE3 バレー <<智樹>> ああ……やっぱり駄目だったか…… まぁバスケも勝ったみたいだし、総合優勝は確定だな。 サッカーは手を抜いてもよくなったけど……全力で遊ぶだろうな……。 それがB組らしいといえばらしいけどね……。 さぁ各スポーツの結果確認にでも行くか…… ―― バレー 決勝 VS 3―F戦 敗退 5ポイント獲得 ―― |