体育大会も後半に入り、もうそろそろ勝負が決まったスポーツが出始めるだろう。 最終決戦はやはりサッカーということになるな…… 皆……頑張って宴会までもってくぞ!! 「雄二!! 皆の状況分かったよ」 情報収集を頼んでいた智樹がメモ帳片手に走ってくる。 「おお、智樹!! 待ってたぞ。どんな感じだ?」 「まず卓球が3位。バドミントンが2位。バスケが準決勝で、バレー、野球が決勝」 「ポイントは22点か……もう勝利確定じゃねぇの?」 「いや、どの競技も優勝してないのが痛い。まだ分からないよ」 「お前の情報網でも?」 「なんか誤情報がよく流れてるんだ。情報操作かなぁ……」 「たかが体育大会で情報戦まで繰り広げるか?普通?」 「とにかく、優勝狙っていかないと……」 「バスケも野球も大丈夫だろ?バレーは春香いるし……」 「平均的に2位だと逆転の可能性がでてくる。戦力を固めないと……」 「男子側はどうしようもねぇよ。春香を野球にもってくぐらいじゃねぇの?」 「それなら大丈夫。井上さんはもう野球にいってる」 「じゃあ、問題ないな。あとは何とかなるだろ」 「男女混合の男子がサッカーにヘルプで入るからね。かなり楽になるよ」 「俺達も準決勝だし全員得点圏にいる。大丈夫だよ」 「引き続き情報は集めとく、雄二はサッカー頑張ってて」 「OK!! 適当に頑張っとく」 CASE1 バスケ <<健吾>> 「おい、3−Fきたぞ。お前の出番が来るかもしれない!!」 「やっとかよ……もうハエたたきマスターしちまったぞ」 「そんじゃ、その成果見せてくれよ」 「はいはい。んじゃ、行きますかね……」 CASE2 野球 <<春香>> 相手にならん。あたしと有香がいるのに負けるわけがない。 「さぁて、B組に10点捧げようか〜」 「そうだね。井上さん!!」 「有香。体調は大丈夫?」 「うん、無理しないって藤木君と約束したから」 ……“藤木君”……ねぇ…… 「じゃ、この勝負ちゃちゃっと片付けないとね」 「うん!!」 「ピッチャーはあたしでいいや。有香は休んでな」 「了解」 CASE3 バレー <<智樹>> 僕はバレーの応援に来てみた。 やっぱり予想通り3−Fがきたな…… まぁ、こっちは捨て駒みたいなもんだし負けても5点もらえる。 野球で10点とれば問題ない……。 総合優勝の可能性は高い。 CASE 4 サッカー <<雄二>> 「見てるだけってのも暇だよな」 俺はボーっと準決勝の行方を見ている。ポジションはキーパーだ。 2点とってポジションチェンジをした。 ― ユージさ〜ん。お久しぶりです〜 ― (おお、レナ。いいところで話しかけてくれた) ― どうかしたんですか? ― (暇なんだ。猛烈にな……) ― 呼びましょうか? ― (いや、それは駄目だ。公衆の面前なんでな……) ― あ、忘れてました。お伝えすることが2つあります ― (ん?なんだ?) ― まずユージさん達の家が完成しました ― (ああ、そんなものもあったな……) ― 忘れてたんですか?村人の誠意を…… ― (悪かったな。それで?もうひとつは?) ― コブリン退治の功績を称えて勲章が贈られます ― (どゆこと?) ― 近日中にクェード城に来てほしいそうです ― (そっちの世界の勲章もらってもなぁ……) ― 貰いに来いという書状が来てるんですよ…… ― (結構、強制的だな) ― はい、だから近日中に呼びたいんですけどいつがいいですか? ― (ちょっと待ってくれ、智樹にも話聞かないと……) ― では、しばらくしてからまた連絡します ― (悪い。そうしてくれ) ― はい、わかりました。では、切りますね ― (おう、またな) 「あれ?」 気付けば試合は終わっていた。 ―― 藤木雄二 他 サッカー 準決勝 VS 3−D戦 勝利 ―― CASE1 バスケ <<健吾>> 「ウホォーーーー!!」 「うおっ、ハ、ハエたたき!?」 叩き落したボールをすかさず奪う。 「オラァ、あと頼んだぞ!!」 「任しとけ!! っていうか高槻!! おめぇも来い!!」 「いや、自分守備専門やし……」 「せめてリバウンドぐらいやれ!!」 「あいあいさ〜」 俺は相手のコートに初めて足を踏み入れた……。 「ゴール下は戦場!!!」 見事なスクリーンアウト、スラムダ○ク読んどいてよかった……。 「オラァ」 リバウンドを取ってパスをまわす。自分はシュート入らないですから……。 パスを受け取ったやつがシュートを決める。 「なぁ、高槻。お前バスケ部入んねぇ?」 「パス。俺も雄二もフリーエージェント宣言してるからな……」 ―― 高槻健吾 バスケ 準決勝 VS 3―F戦 勝利 ―― |