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 体育大会も後半に入り、もうそろそろ勝負が決まったスポーツが出始めるだろう。
 最終決戦はやはりサッカーということになるな……
 皆……頑張って宴会までもってくぞ!!

第38話 B組の闘い8 <<雄二>>


「雄二!! 皆の状況分かったよ」
 情報収集を頼んでいた智樹がメモ帳片手に走ってくる。

「おお、智樹!! 待ってたぞ。どんな感じだ?」
「まず卓球が3位。バドミントンが2位。バスケが準決勝で、バレー、野球が決勝」
「ポイントは22点か……もう勝利確定じゃねぇの?」
「いや、どの競技も優勝してないのが痛い。まだ分からないよ」
「お前の情報網でも?」
「なんか誤情報がよく流れてるんだ。情報操作かなぁ……」
「たかが体育大会で情報戦まで繰り広げるか?普通?」
「とにかく、優勝狙っていかないと……」

「バスケも野球も大丈夫だろ?バレーは春香いるし……」
「平均的に2位だと逆転の可能性がでてくる。戦力を固めないと……」
「男子側はどうしようもねぇよ。春香を野球にもってくぐらいじゃねぇの?」
「それなら大丈夫。井上さんはもう野球にいってる」
「じゃあ、問題ないな。あとは何とかなるだろ」

「男女混合の男子がサッカーにヘルプで入るからね。かなり楽になるよ」
「俺達も準決勝だし全員得点圏にいる。大丈夫だよ」
「引き続き情報は集めとく、雄二はサッカー頑張ってて」
「OK!! 適当に頑張っとく」


CASE1 バスケ <<健吾>>

「おい、3−Fきたぞ。お前の出番が来るかもしれない!!」
「やっとかよ……もうハエたたきマスターしちまったぞ」
「そんじゃ、その成果見せてくれよ」
「はいはい。んじゃ、行きますかね……」


CASE2 野球 <<春香>>

 相手にならん。あたしと有香がいるのに負けるわけがない。
「さぁて、B組に10点捧げようか〜」
「そうだね。井上さん!!」
「有香。体調は大丈夫?」
「うん、無理しないって藤木君と約束したから」

……“藤木君”……ねぇ……

「じゃ、この勝負ちゃちゃっと片付けないとね」
「うん!!」
「ピッチャーはあたしでいいや。有香は休んでな」
「了解」


CASE3 バレー <<智樹>>

 僕はバレーの応援に来てみた。

 やっぱり予想通り3−Fがきたな……
 まぁ、こっちは捨て駒みたいなもんだし負けても5点もらえる。
 野球で10点とれば問題ない……。
 総合優勝の可能性は高い。


CASE 4 サッカー <<雄二>>

「見てるだけってのも暇だよな」
 俺はボーっと準決勝の行方を見ている。ポジションはキーパーだ。
 2点とってポジションチェンジをした。

― ユージさ〜ん。お久しぶりです〜 ―
(おお、レナ。いいところで話しかけてくれた)
― どうかしたんですか? ―
(暇なんだ。猛烈にな……)
― 呼びましょうか? ―
(いや、それは駄目だ。公衆の面前なんでな……)
― あ、忘れてました。お伝えすることが2つあります ―
(ん?なんだ?)
― まずユージさん達の家が完成しました ―
(ああ、そんなものもあったな……)
― 忘れてたんですか?村人の誠意を…… ―
(悪かったな。それで?もうひとつは?)
― コブリン退治の功績を称えて勲章が贈られます ―
(どゆこと?)
― 近日中にクェード城に来てほしいそうです ―
(そっちの世界の勲章もらってもなぁ……)
― 貰いに来いという書状が来てるんですよ…… ―
(結構、強制的だな)
― はい、だから近日中に呼びたいんですけどいつがいいですか? ―
(ちょっと待ってくれ、智樹にも話聞かないと……)
― では、しばらくしてからまた連絡します ―
(悪い。そうしてくれ)
― はい、わかりました。では、切りますね ―
(おう、またな)

「あれ?」
 気付けば試合は終わっていた。

―― 藤木雄二 他 サッカー 準決勝 VS 3−D戦 勝利 ――


CASE1 バスケ <<健吾>>

「ウホォーーーー!!」
「うおっ、ハ、ハエたたき!?」
 叩き落したボールをすかさず奪う。
「オラァ、あと頼んだぞ!!」
「任しとけ!! っていうか高槻!! おめぇも来い!!」
「いや、自分守備専門やし……」
「せめてリバウンドぐらいやれ!!」
「あいあいさ〜」
 俺は相手のコートに初めて足を踏み入れた……。

「ゴール下は戦場!!!」
 見事なスクリーンアウト、スラムダ○ク読んどいてよかった……。
「オラァ」
 リバウンドを取ってパスをまわす。自分はシュート入らないですから……。
 パスを受け取ったやつがシュートを決める。
「なぁ、高槻。お前バスケ部入んねぇ?」
「パス。俺も雄二もフリーエージェント宣言してるからな……」


―― 高槻健吾 バスケ 準決勝 VS 3―F戦 勝利 ――



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