俺と春香は会話をしながら順調に進んでいる。当然トップだ。 もう世間話も飽きてきた感じがする。余裕ってのも面白くないもんだな…… 他の奴等……頑張ってるかなぁ…… CASE1 マラソン <<雄二>> 「えっと、《わかば》!!」 「《セブンスターカスタムライト》」 「《ホープメンソール》!!」 「《エコー》」 「何それ!? そんな銘柄あんの?」 「ある。本当に実在する」 「ん、じゃ〜《ピアニッシモ ワン》!!」 「それもう言った」 「……切り札!!《ルーシア》!!」 「《キャビンウルトラマイルド》」 「くっ!! 雄二、強すぎだよ〜」 「まだまだだな春香。修行が足りん」 「え〜い!!《マイルドセブンスペシャルライト》!!」 「《ケントウルトラメンソール》」 俺達の後続はこんなこと言ってたらしい…… 「なんで古今東西やってて俺達より早いんだよ!!」 「しかもなんでタバコの銘柄なんだよ!!」 どうやら陸上部でマラソンに勝負をかけていた奴等のようだ。 ご愁傷様…… CASE2 サッカー <<智樹>> 「この1点絶対に守り抜くよ!!」 「「「 おおっ!!! 」」」 僕達ディフェンダーの使命だ。必ず守る!! 「ていっ!!」 スライディングでボールを奪い取る。 「あがって!! カウンター!! 行くよ!!」 僕は思いっきりボールを蹴り上げた。 青木君にボールが渡る。サッカー部の彼なら取られる心配はない。 「行くぞ!! 田村!!」 「おう!!」 田村君とのコンビプレーも急造コンビにしては上々だ。 「田村ぁ!!」 田村君がスペースに走る。 敵ディフェンダーは田村君をマークしにいった。 そこで青木君はまっすぐドリブルしてシュートする。 青木君得意の騙し討ちだ。 ……パスするのに名前呼べば、バレバレだと思うけどなぁ…… 得点は2−0。時間ももうロスタイムだ。この勝負勝った!! 「全員守備!! 一切容赦するな!!」 鉄壁の10−0−0。これで僕達の勝ちだ。 ピッピッピーーーーーーー!! ―― 谷口智樹 サッカー 第一回戦 VS 1−C戦 勝利 ―― CASE3 バスケットボール <<健吾>> 「なぁ、こんな楽勝でいいのかよ……」 「仕方ないって。お前以外全員バスケ部だし……」 ただいまスコア134−8。 「俺、やることないんだけど……」 「ゴール下でハエたたきでも練習してろ」 あ、また決まった。 ぴょ〜ん ぴょ〜ん 一人ゴール下でジャンプしてる俺って一体…… ―― 高槻健吾 バスケ 第一回戦 VS 2−A戦 圧勝 ―― CASE4 野球 <<斉藤>> 5回最終回得点3−5。 いきなり初戦から3−Fとはね……でも、負けない!! 藤木君のためにも!!! 「てぇい!!」 カァァン!! よし!! 手応えバッチリ!! 「ホームラン!!」 私はダイヤモンドを悠々と一周しサヨナラで勝利を飾った。 「やったぁ!!」 「これで優勝はもらったも同然!!」 やった!! 藤木君……どこかで見ててくれないかな……。 そしたらもっとやる気出るのに……。 ―― 斉藤有香 野球 第一回戦 VS 3−F戦 苦戦しつつ勝利 ―― CASE5 バドミントン <<結城>> 「えいっ」 へろへろのスマッシュが相手コートを襲う。 「う、うわぁ〜」 相手の男子がわざとらしく空振りをする。 「アンタ真面目にやってんの!!?」 「す、すまん。意外に早かったんだ……」 相手が仲間割れを起こす。 あたしは相手の男子にウインク一つ。 相手の男子はそれだけで笑顔になる。 この勝負もいただきね……。 ―― 結城さやか バドミントン 第三回戦 VS 1−B戦 余裕で勝利 ―― CASE1 マラソン <<雄二>> 「じゃあ、そろそろラストスパート行くか?」 「OK!! 3,2,1……GO!!」 俺達は同時にダッシュする。残り500m!! 「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」 ドドドドドドドドド!!! 砂煙を上げて俺達は走り出した。 ゴールテープが見えてくる。 よし、もらった!!! 「グリコ〜!!」 春香が一足先にグリコの例のポーズでゴールを決める。 俺もそれに続く、グリコのポーズなんかやらなかったが…… 「いえ〜い!!」 パシンッ 俺達はハイタッチで優勝を喜んだ。 ―― 藤木雄二&井上春香 マラソン ワンツーフィニッシュ 15ポイント獲得 ―― 俺達の戦いはまだまだ続く……これから俺と春香はヘルプに向かう。ルール上問題はない。 次は何をしようか……。 |