戦績は上々だ。俺達の15ポイントはかなりでかい。 しかし最低あと1競技優勝しなければ総合優勝は難しいだろう。 まぁ、俺達の実力なら何とかなると確信してるけどな……。 さぁ、どこが苦戦してるかな……俺の予想だと卓球あたりがやばそうだ。 目立った戦力いないからな…… 俺達はさっそく体育館へ向かった。 体育館に入ると健吾が座っていたので聞いてみた。 「よう、どうだ?まだ生き残ってるか?」 「雄二!! マラソンはどうだ?」 「楽勝。春香とワンツーフィニッシュ」 「バスケは俺暇すぎ、バドミントンは結城が酷過ぎ、卓球は……ほれ、今試合中」 健吾が顎で示したほうを向くと卓球組が試合中、相手は……3−F!? 「ちょっと雄二!! 敗色濃厚だよ!?」 「まだ1セット目だぞ。よかったな。ヘルプ……行くんだろ?」 「「当然!!」」 健吾の言葉に俺達は同時に返事をした。 HELP1 卓球 <<雄二>> 俺達は1セット目の敗戦後2−B卓球組に代わって出場した。 「頼んだよ。藤木君」 「ごめんなさい……井上さん」 「後は任せろ!! 行くぞ春香!!」 「はいな!!」 2セット目コートにでた俺達に3−Fの先輩が驚く。 「なっ!? 井上に藤木!! なんでこのペアなんだよ!!」 「やばいわね。おそらく……マラソンを終わらせてきたのね?」 「まぁな。じゃ、3−Fにはここで沈んでもらうヨ」 「逝くヨロシ」 ゲームスタート!! 「見よ!! 井上流必殺サーブ!! ブーメラン!!」 コンコン サーブにより2回のバウンド。 「技名で球筋など読める!!」 「アホですネ。先輩」 俺の一言と同時にピンポン玉は凄まじい回転と共に先輩(男)の顎にヒットした。 「いてっ。ト、トップスピン!? どこがブーメランなんだ!!」 「私騙す。あんた引っかかる。ワカタ?シャチョサン?」 「さっきからなんで中国風なの?」 「先輩には関係無いですネ」 先輩(女)のつっこみに俺は返してあげた。 ノリだよノリ。そんな雰囲気なんだよ!! 悪ぃかよ!! 「んじゃ、とっとと逝くヨロシ」 「再見、先輩」 ―― 藤木、井上組 卓球 第二回戦 VS 3−F戦 勝利 ―― その後、速攻で勝負が決まり2−1で勝利を収めた。 「3−Fさえ潰せばあとは大丈夫だろ?」 「うん、ありがと、藤木君。早く次のヘルプ行ったほうがいいよ」 「ああ、んじゃ、あと頑張れよ」 「OK。任せて」 俺達は卓球のエリアを離れた。 「次どこ行く?俺はサッカーでも行こっかな……」 「じゃ、あたしはバレーかな。野球は有香いるし」 「そうだな。斉藤さんいれば安心だな」 彼女はスポーツ万能だ。野球くらい容易いものだろう。 「では、ここで散開。また会おう明智君」 「誰が明智君やねん」 春香と別れた後、俺はグラウンドへ走った。 HELP2 サッカー <<雄二>> 「智樹。どうだ?順調か?」 「まぁまぁだね。ワンツーフィニッシュおめでとう」 「さすがだな。もう知ってるのか?」 「古今東西やりながら走ってたことも知ってる。相変わらず滅茶苦茶だね」 マラソン終わってまだ1時間だぞ!? どうして知っている…… 「いいだろ。どうやって走っても。それよりサッカーはどうなんだよ」 「今2回戦待ち、サッカーは時間食うからね」 「2回戦目の前に昼休みになっちまうな……じゃ、他行くか……」 「バスケもバドミントンもでる幕ないみたいだから応援でもしてれば?」 「そうなのか?んじゃ、そうする」 俺の午前中の仕事は終わっていたようだ。 次、行ってみよう!! HELP3 バレー <<春香>> ヤバイ……チームプレーじゃ思うように動けない!! あたしはかなりの苦戦を強いられている。 対戦相手は2−A。バレー部で固めてきたらしい。相当手ごわい。 「あたしに任せて!!」 味方のトスにあわせてジャンプ…… 「でぇい!!」 ズバンッ!! 「ふぅ。こりゃ厳しい」 こうなったら……殺るか……? スポーツマンシップに乗っ取ってルール上何の問題も無い。 DRD作戦の法にも触れない。これは暴力じゃない、スポーツでの事故だ。 問題なし!! オールグリーン!! 作戦実行!! 「トスを上げて!! 絶対に決めてあげるから!! お願いね!!」 「「 はいっ!! 」」 こちらのサーブ。相手が余裕で拾ってトス、アタック。 「ええいっ!!」 滑り込んで何とか拾う。 「よし!!」 「お願い!! 井上さん!!」 いい位置にトスが上がる。 「絶対に決めるっ!! 逝っけーーーーーっ!!」 ドゴスッ 「ぐふっ」 決まった……殺人スパイク……。 崩れ落ちる女子生徒。それを確認し、背を見せる。 「許せよ……」 ―― 井上春香 バレーボール 第二回戦 VS 2−A戦 相手の棄権により勝利 ―― |