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 うちのクラス、結束力だけはあるよなぁ……戦闘力とか異常性とかもあるけど。
 マラソンってボーっとしてるうちにいつの間にか終わっちまう。
 春香と話をしながらだと体力減ってねぇような気までしてくる。

第31話 B組の闘い1 <<雄二>>


 教室で待機中の俺達、闘志はかなり燃えている。戦の前の静けさだ。
「これより第41回湊大学附属高校体育大会を始めます」
 スピーカーより放送が流れる。

「まず校長先生のお話です。校長先生お願いします」
「宣誓!! 我々選手一同は!! スポーツマンシップに則り、正々堂々闘うことを誓います!!!」

「お、おい……校長、選手宣誓やっちまったぞ……」
「短くなっていいじゃん」
「あの校長だしね……」
 俺のつっこみに春香と智樹が答える。

「え〜それでは、教頭の話、選手宣誓をとばして競技を開始します!!」

「校長、マイク乗っ取ったぞ。あれはいいのか?」
「教頭の話なくなったからいいじゃん」
「早く競技始めたいんだね……」

 競技開始の放送を聴きヨッシーが口を開く
「じゃ、B組代表して……ここはやっぱり片山より藤木か?いっちょ頼む」
「おう!!」
 俺は教卓に立った。俺……ここに立つ回数一番多いんじゃねぇの?
 教室を見渡すと、全ての生徒から闘志が漲っているのが分かる。

「相当気合入ってるみたいだな。言うまでもないが……全競技必ずポイントをもぎ取れ!!」

「「「 おお!!! 」」」

「どんな手使ってでも勝利を掴め!!! 俺達に敗北は許されない!!!」

「「「 おお!!!! 」」」

「よし!! いくぞ!!! 俺達の勝利のために!!!!」

「「「 おおぉう!!!!! 」」」

 戻ってきた俺に智樹が言う。
「宴会のためにって言わないところがミソだね」
「まぁな。勝利のためのほうが燃えるだろ?」
「煽動だけは本当にうまいわ……」
 こうして俺達の体育大会が始まる。



CASE1 マラソン <<雄二>>

 俺と春香は5kmのマラソンだ。
「位置について……よ〜い…………」

パンッ

「よし!! いくか!!」
「軽〜く、流しましょ」
 1年から3年、A組〜F組の総勢36名が走り出した。



CASE2 サッカー <<智樹>>

「前半は6−3−1で徹底守備でやろう。攻めるのは後半から。
フォワードは田村君。ミッドフィルダーは片山君、君の足で引っ掻き回して」
「おう、任せといてくれ」
「俺は何すりゃいいんだ?」
 田村が聞き返す。
「ラッキーボールでも待ってて。前半は攻めないから」
「ひ、ひでぇ……」
 素人サッカーではセオリー通りの守備4人は危険すぎる。大抵ディフェンダー以外は攻めに来る。
 疲れているところで守備を減らし一気に1点取ってそれを守る。
 こっちも手段は選んじゃいられない。
 たとえ運動苦手組だとしてもポイントだけは取らないと……


CASE3 バスケ <<健吾>>

 俺達バスケ組は優勝を確実にとらねばならない。
 雄二達のマラソンと同じくポイントゲッター的競技だ。
 負けることだけは許されない。
「よし、我々2−Bはこれより戦闘に入る。準備はいいな?」

「「 サー!! イエッサー!!! 」」

「ポイントを取るんじゃない。10点を取るのだ!!!」

「「 サー!! イエッサーッ!!! 」」

「いくぞ!!」

「「 おうっ!!」」

 雄二の真似もたまには役に立つもんだ……


CASE4 野球 <<斉藤>>

「いくわよ。私達の力、魅せてあげましょう」
「「 はいっ!! 」」
 こんな野球ごときで……負けるわけにいかない!!


CASE5 バドミントン <<結城>>

「お願いッ!! これに負けちゃったらお金取られちゃう上に井上さんに……」
 涙を少し滲ませてっと……
「勝ちを譲って!! 命がかかってるの!!」
「わ、わかったよ。なんとかするよ……」

 かかった!!

「ありがとう!! これであたしも助かる!!」
「いや、いいよ。気にしないで。相手があの井上さんじゃな……」

 ふぅ。あと何回こんなことやりゃいいんだろ……

―― 結城さやか バドミントン 第一回戦 VS 3−E戦 早々と勝利 ――




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